#2 事件に伴うSNSについての私見。

 

 東海道新幹線で事件が起きました。三人の被害者、うち一名が亡くなられてしまった殺傷事件です。現時点ではそこまで詳しい情報は開示されていませんが、なんでも客同士のトラブルの中で乗客の一人が逆上し、止めに入った男性含め無差別に切りつけたとのことです。

 

 

 この事件は発生した時点でSNSに情報が拡散されていました。Youtubeに車内の状況(ほかの車両のアナウンス)が投稿されていたり、Twitterなどでつぶやかれたりと、もはや公式のメディアにも引けを取らない、重要な情報源です。

 

 

 私はこれらのSNSの台頭は大いに喜ばしいことだと思っています。スマホ依存だなんだとささやかれてはいますが、それは当人の問題であり、個人でそれらとの付き合い方を考えていけばいいと思っています。

 

 

 ただ、私は同様にメディアの負の側面も引き継いでいるように感じます。

 

 

 SNS、特にTwitterなどでは利用者全員が情報の発信者ということで、情報の正確さや偏りが顕著となることは明らかです。まあ正確さについてはある程度ふるいにかけられていきますし、時間が解決するというような側面もあるので、こちらはさほど問題もないのですが、情報の偏りについては目を背けがたいです。

 

 

 今回の事件、この記事を書いている今でこそ熱も冷めてきて、そこまで見受けられなくなっていますが、事件発生当初のTwitter上での意見には、「無差別殺人とかやらかす輩は死刑でいい」といったような内容のものが上部に上がっていました。おそらく、口がかなり悪いですが、大方学のない人が投稿したんだろうなと感じました。あたかも、これが大衆の意見であり正論である、と受け止められかねない、そんな機能を有してしまっているわけです。まあしょうがないんですけどね。

 

 

 こういう考え方の人がいることも、公に表現することも、咎めるつもりは全くありません。ただ、その手の人は、これ自体も偏見ですが、その後自分の意見に対してのアクションを起こそうとはしないでしょう。つまり、その人の意見が、それ以上の進歩を見せることは、ほとんど見込めません。法に関する知識も乏しい中、反対意見を「そういう人もいる」で片づけられるような時代ではないと思います。

 

 

 なぜ死刑にならないのか、根本的な理由も探らずに、日本はクソだ、政治家はクソだ、などと罵るのはお門違いです。それらの背景も反対意見も踏まえたうえで、堂々と罵れるようになるべきです。

 

 

 さて、これらはすべて私見です。この記事が正論だ、と思う方がいないことを願って筆を置こうと思います。

 

 

 それでは。